2014年10月22日水曜日

Itay Goldstein and Assaf Razin 「金融危機に備わる3つの顔 ~銀行取付け、信用市場の凍結、通貨危機~」

Itay Goldstein and Assaf Razin, “Theories of financial crises”(VOX, March 11, 2013)

金融危機はその特徴に応じて大まかに3つのタイプに分類することができる。銀行危機、(信用取引に伴う摩擦を原因とする)信用市場の凍結、そして通貨危機である。今回世界全体を襲った金融危機はこの3つの特徴をすべて兼ね備えており、互いに影響を及ぼし合いながら世界経済全体に大きな動揺をもたらすことになったのであった。金融危機をテーマとする過去30年以上にわたる先行研究の足跡を辿った上で言えることは、目下の状況を正確に捉えるためには金融危機を引き起こす数ある要因を同時に考慮に入れたモデルの開発が何よりも待たれるということである。

金融システムおよび通貨システムの役割は稀少な資源の効率的な配分を促すことで実体経済活動の円滑な働きを支えることにあると広く理解されている。事実、金融システムの発展が資源の効率的な配分を促すことで経済成長を後押ししていることを裏付ける実証的な証拠も数多い(Levine 1997, Rajan and Zingales 1998)。しかしながら、過去の歴史を振り返ると、金融システムや通貨システムに深刻な機能不全をもたらす金融危機が頻発していることもまた悲しい現実である。

多くの経済学者の意表を突いて世界全体の金融システムが大きな混乱に見舞われてからもうかれこれ5年になろうとしている。アメリカやヨーロッパでは主要な金融機関が相次いで経営危機に追いやられ、それに伴って貸出をはじめとした金融取引は急激な縮小を余儀なくされることになった。ユーロ圏経済は今なお厳しい状況に置かれている。今回の危機の背後ではどのような要因がうごめいていたのか? 危機から抜け出すためにはどうすればよいのか? 将来再び今回のような危機に陥らないようにするためにはどうしたらよいのか? これら一連の問いに答えを見出すことが多くの経済学者にとって最優先課題となっている(原注;過去数年にわたる世界的な金融危機の実態については多くの人々が詳細に取り上げている。その中でもBrunnermeier(2009)やGorton(2010)を参照されたい)。

今回の危機は過去に発生した金融危機に備わる主要な特徴を同時に併せ持っている。金融危機の背後でどのような要因が働いているかを説明し、金融危機に対処するための処方箋を提供するために経済学者はこれまで長年にわたり数多くの経済理論の開発に多大な努力を捧げてきた。(金融危機を説明するためにこれまでに開発されてきた)そのような経済理論の内容を正確に理解し、今後の課題として既存の理論をどのような方向に彫琢していく必要があるかを明らかにすることは現在我々が直面している目下の課題を克服するためにも金融システムを改革して将来同様の事態に陥らないよう備えるためにも欠かせない作業である。

つい最近我々二人は金融危機をテーマとする過去30年以上にわたる膨大な先行研究の足跡を辿り、その結果を展望論文としてまとめ上げたばかりである(Goldstein and Razin 2012)。過去の金融危機はその特徴に応じて3つのタイプに分類することが可能であり、これまでの先行研究もそれに応じて3つの領域に細かく区別することができる(原注;今回の論説のもととなる論文(Goldstein and Razin 2012)では数多くの先行研究を参考文献として掲げている。今回の論説ではあくまでもその一部だけにしか言及がなされていない点に注意されたい)。まず第1の研究領域は銀行危機(あるいは銀行パニック)をテーマとするものである。そして第2の研究領域は信用取引に伴う摩擦と信用市場の凍結をテーマとするものである。そして最後に第3の研究領域は通貨危機をテーマとするものである。今回世界全体を襲うことになった金融危機はこれら3つの特徴(銀行危機、信用市場の凍結、通貨危機)をすべて兼ね備えており、互いに影響を及ぼし合うことになったというのが我々の判断である。以下では金融危機をテーマとする先行研究の概要を3つの研究領域ごとにそれぞれ簡単に振り返ってみることにしよう。


銀行危機

銀行危機(あるいは銀行パニック)をテーマとする研究は1983年のダイアモンド&ディヴィグ論文(Diamond and Dybvig 1983)にまで遡る。銀行は預金者から「短期」で借り入れた資金(預金)を基にして「長期」貸出(銀行ローン)を行う資産変換機能を果たしているが、そのおかげで短期的な(あるいは緊急の)資金の必要性に迫られる可能性のある投資家に対してリスクシェアリングの機会が提供されるかたちになっている(欄外訳注1)。しかしながら、銀行が資産変換機能を果たすことにはリスクも伴っている。大勢の預金者が大挙して預金の引き出しに殺到する銀行取付け(bank run)に晒される恐れがあるのだ。銀行システムは銀行取付けの可能性と常に隣り合わせであり、そのような脆弱性の根底にあるのは「協調の失敗」(coordination failure)である。預金の引き出しに殺到する預金者の数が多いほど銀行が倒産する可能性も高くなるが、そのため他の預金者たちもできるだけ早く預金を引き出そうとする強いインセンティブを持つことになるのである。

過去の歴史を振り返ると、銀行システムは実際にも度々取付け騒ぎに見舞われている(詳しくは例えばCalomiris and Gorton(1991)を参照されたい)。銀行取付けの問題に対処するために20世紀初頭に入って各国の政府は預金保険制度を導入することになったが、その結果として銀行取付けが発生する可能性は大きく抑えられることになった。しかしながら、預金保険で預金が全額保護されていなかったり(預金の一部だけが保護の対象だったり)、預金保険制度が存在していないケースでは銀行取付けは依然として金融危機を彩る特徴の一つとなっている。例えば、過去20年の間に東アジアやラテンアメリカでは多くの銀行取付けが発生している。今回の危機の過程でもイギリスのノーザン・ロック銀行を対象として「教科書」通りの取付け騒ぎが発生し、大勢の預金者たちが預金の払い戻しを求めて店頭に殺到したことはご存知の通りである(Shin 2009)。銀行システムだけに限定せずに金融システム全体に目を向けると、(預金者が預金の払い戻しを求めて銀行に殺到する)伝統的な取付けの範疇には含まれないものの取付けと呼ぶにふさわしい現象は数多く発生している。今回の危機の過程では主に投資銀行が短期資金を調達するために利用するレポ市場でも取付けが発生しており(Gorton and Metrick 2012)、そのためにレポ市場では突如として流動性が枯渇し資金の調達が困難となったのであった。ベア・スターンズやリーマン・ブラザーズといった名だたる金融機関が経営危機に追いやられた理由もレポ市場における取付けにその原因があったのである。それ以外にもマネー・マーケット・ファンド(MMF)や資産担保コマーシャルペーパーを取り扱うマーケットでも取付けは発生しており(Schroth, Suarez, and Taylor 2012)、オープンエンド型投資信託を取り扱うマーケットは日常的に「協調の失敗」による脆弱性に晒されていると指摘する研究も存在している(Chen, Goldstein, and Jiang 2010)。

銀行危機をテーマとする研究領域においてとりわけ重要となる政策課題は金融システムを舞台とした「協調の失敗」とそれに起因する取付け騒ぎがもたらす被害をいかにして回避するかという点にあると言えるだろう。確かに預金保険はこれまでにそれなりの効果を上げてきたと評価できるが、預金保険はモラル・ハザードを引き起こす可能性を伴っており(欄外訳注2)、その点も真剣に考慮せねばならない。「最適な」預金保険制度の設計に向けて研究すべきことはまだまだ残されているのだ。比較的最近に入って発展を見せている経済理論として「グローバル・ゲーム」と呼ばれる一連のモデルがあるが(Carlsson and van Damme 1993, Morris and Shin 1998, Goldstein and Pauzner 2005)、このモデルを使えば預金保険の便益(銀行取付けを防ぐ効果)とコスト(モラル・ハザードを引き起こす可能性)を同時に分析することが可能となり、その結果「最適な」預金保険制度が備えるべき特徴について手掛かりが得られるようになるかもしれない。


信用取引に伴う摩擦と信用市場の凍結

銀行危機をテーマとする研究領域では銀行の預金者や銀行に対する貸し手の行動に焦点が置かれている。言い換えると、銀行のバランスシートの負債の側に焦点が合わせられているわけである。しかしながら、金融システムにおける問題は銀行のバランスシートのもう一方の側である資産の側に起因して発生することも珍しくない。信用市場(欄外訳注3)における均衡では銀行による貸出の量だけではなくその質も決定されることになり、信用取引に伴う摩擦のために銀行は悪質な借り手から自らを守るために貸出を渋る(ローンの供給を抑える)可能性があるのである。

信用市場において信用割当(credit rationing)(訳注;信用に対する需要(資金の借り入れ需要)が供給を上回る状態。信用市場において成立する金利が信用に対する需要と供給を等しくする水準を下回っている状態とも言える)が発生する可能性を理論的に明らかにしたのが1981年のスティグリッツ&ウェイス論文(Stiglitz and Weiss 1981)である。通常の経済理論の立場からすると、需要と供給の間にギャップが存在する場合はそれに応じて価格が変化し、最終的には(均衡においては)割当は解消されるはずである(訳注;信用に対する需要が供給を上回っている(信用割当が存在する)場合は需給が一致するところまで金利が上昇するはずだ、ということ)。しかしながら、銀行がローンを供給するにあたって金利(貸出金利)を変化させるとそれに伴ってローンの「質」(あるいは借り手の「質」)も変化する可能性があり、そのため信用市場では信用割当が存在していても金利が上昇せずにそのままの水準にとどまる可能性があるのだ。信用割当が発生する背後には信用取引に伴う2つの摩擦の存在が控えている。「モラル・ハザード」と「逆選択」である。1997年のホルムストローム&ティロール論文(Holmstrom and Tirole 1997)で定式化されたモデルが一大転機となり、その後この2つの摩擦(その中でもとりわけモラル・ハザード)が銀行の貸出(ローン供給)行動にどういった影響を及ぼすかを探る膨大な研究が量産されることになった。銀行ローンの借り手が銀行の監視の目を逃れて自分の好きなように(銀行から借り入れた)資金を流用することができるような状況では、資金の貸し手である銀行としてもそう易々とローンの貸出に応じるわけにはいかなくなる。銀行(貸し手)から借り手へと資金がスムーズに貸借されるためにはいかにして借り手に自分の好きなように資金を流用させないようにするか(どうやってそのようなインセンティブを持たせるか)が重要となってくるが、そのためには借り手はいわば「身銭を切る」(“skin in the game”)必要があり、借り手自身も「良質」のプロジェクト(ローンが返済される可能性が高い堅実なプロジェクト)の成功に伴って個人的に金銭的な利益を得られるように取り計らう必要があるのだ。信用取引に伴う摩擦のために信用(銀行ローン)の供給には制約が課される可能性があるわけだが、景気の悪化(経済状況の悪化)にあわせて信用取引に伴う摩擦の問題もその深刻さを増すことになれば信用の供給はなお一層抑えられる可能性がある。極端なケースでは信用の供給が途絶し、金融危機が招かれる恐れすらあるのだ。

今回の危機の過程でも信用取引に伴う摩擦が信用市場の機能不全を引き起こす要因となっていたことは疑いない。2008年に金融システムを突如として襲ったショックの後に信用市場においては信用のやり取りが凍結するに至った。また、インターバンク市場(銀行間取引市場)でも信用のやり取りは凍結するに至ったが、その理由は信用取引に伴う摩擦によって当初のショックが増幅されたためである可能性がある。

信用取引に伴う摩擦はマクロ経済全体の景気循環に一体どういった影響を及ぼすのだろうか? この問題の解明に向けて信用取引に伴う摩擦をマクロ経済モデルの中に組み込む試みがここにきて盛んになっている。そのような試みの先駆けとも言えるバーナンキ&ガートラー論文(Bernanke and Gertler 1989)や清滝&ムーア論文(Kiyotaki and Moore 1997)では、信用取引に伴う摩擦は当初のショックを増幅させ、当初のショックが消え去った後もその影響を持続させる役割を果たすことが明らかにされている。この線に沿ったつい最近の代表的な試みでは(Gertler and Kiyotaki 2010, Rampini and Viswanathan 2011)、マクロ経済モデルの中に金融仲介部門が明示的に組み込まれ、金融仲介部門とそれ以外の部門との間にどのような動学的な相互作用が見られるかが分析されている。金融仲介部門を組み込んだマクロ経済モデルが今後発展を見せることになれば、今回の危機の過程で各国の政府が採用した数々の政策について精緻で実りある議論を行い得る舞台が用意されることになるだろう。


通貨危機

金融危機に備わる重要な側面の一つとして政府の関与、とりわけ政府が採用している為替レジームの崩壊の問題も見逃してはならないだろう。1970年代初頭におけるブレトンウッズ体制の崩壊をはじめとして多くの通貨危機は政府が固定相場制度を維持しようと試みる中でそれ以外の政策目標との間に齟齬が生じる結果として引き起こされる傾向にある。固定相場制度の維持とそれ以外の政策目標との齟齬が積もり積もって為替レジームの突然の崩壊が引き起こされるわけである。通貨危機をテーマとする研究の出発点をどこに求めるかという問題については色々と意見があるだろうが、我々の展望論文ではクルーグマンらによる第一世代モデル(Krugman 1979, Flood and Garber 1984)とオブスフェルドによる第二世代モデル(Obstfeld 1994, 1996)をその出発点に定めている。

通貨危機に関する従来のモデルは現在ユーロ圏経済が置かれている状況を理解する上で非常に示唆に富むものである。通貨危機に関する従来のモデルの基礎にある考えは有名な「国際金融のトリレンマ」である。「国際金融のトリレンマ」によると、①国境を越えた資本の自由な移動、②独立した金融政策、③固定相場制度(あるいは為替レートの安定)という3つの政策目標のうちそれぞれの国が同時に追求できるのは2つだけであるとされる。ユーロ圏にある各国は①と③を同時に追求する道を選ぶことと引き換えに②をあきらめたわけだが、そのために(金融政策を自国の事情にあわせて自由に行使できないために)今回の金融危機の余波を吸収し、国債の価格を維持する上で限られた余地しか残されていない状況に追いやられる格好となってしまった。ユーロ圏の各国政府が固定相場を維持する意思や国債を償還する意思について疑いが持たれるようなことになれば、投資家や投機家が大挙してユーロや国債の投げ売りに乗り出し、その結果ユーロ圏経済が抱える問題はさらに深刻さを増す可能性がある。ユーロ圏にある各国は政府債務のデフォルトを宣言するか、あるいはユーロを放棄するか(あるいはどちらもともに選ばざるを得ないか)という重大な選択を迫られる可能性があるのだ。

通貨危機に関する従来のモデル(第一世代モデルと第二世代モデル)では政府の行動だけに焦点が合わせられているが、通貨危機に関するいわゆる第三世代モデル(Krugman 1999, Chang and Velasco 2001, Goldstein 2005)では従来の通貨危機のモデルの中に銀行危機と信用取引に伴う摩擦がともに組み込まれている。第三世代モデルが開発されることになったきっかけは1990年代後半に東アジアを襲った通貨危機にあるが、東アジアの通貨危機では金融機関の破綻と為替レジームの崩壊が同時に発生し、銀行危機と通貨危機との絡み合いを通じて経済全体が極めて脆弱な状態に晒される可能性をまざまざと知らしめることになったのであった。通貨危機に関する第三世代モデルも現在ユーロ圏経済が置かれている状況を理解する上で非常に示唆に富むものである。現在のユーロ圏では銀行危機と債務危機とが複雑に絡み合っており、ユーロ圏経済の行く末はその絡み合いがこの先どのような展開を見せるかにかなりの程度かかっているのである。


結論

今後の主要な研究課題はこれまでに触れてきた数々の「摩擦」――協調の失敗、インセンティブ問題、情報の非対称性、政府が採用する為替レジーム――をマクロ経済モデルの中に組み込み、そのモデルのキャリブレーションを行った上で最適なポリシーミックスや政策の望ましい規模について定量的な結論を導き出すことにあると言えるだろう。中央銀行が既存のモデルの代わりにそのような摩擦を組み込んだモデルを使い始めるようになれば願ったりである。マクロ経済モデルの中に信用取引に伴う摩擦を組み込む試みについては先程も触れたように徐々にその気運が盛り上がりを見せているが、それ以外の摩擦を組み込む試みについてはほとんど手がつけられていない状態である。数々の摩擦を組み込んだマクロ経済モデルの開発に向けて取り組むことが今後の重要な課題であると言えるだろう。

もう一点だけ触れておくと、システムの脆弱性や金融危機を引き起こす数ある要因の中からいずれか一つに焦点を定めてその影響を分析するモデルは数多いが、そういった数々の要因を同時にまとめて考慮に入れたモデルは今のところ(いくつかの例外はあるにせよ)著しく欠如していると言わざるを得ない。数ある要因をモデルの中に同時に含めることではじめてそれぞれの要因が結果に及ぼす影響の強さを比較できるようになるのであり、それぞれの要因が互いにどのように作用し合っているかを理解できるようになるのである。システムの脆弱性や金融危機を引き起こす数ある要因を同時に考慮に入れたモデルの開発に向けて取り組むこともまた今後の重要な課題であると言えるだろう。


<参考文献>

●Bernanke, Ben S, and Mark Gertler (1989), “Agency costs, net worth, and business fluctuations”, The American Economic Review 79, 14–31.
●Brunnermeier, Markus (2009), “Deciphering the liquidity and credit crunch 2007-2008”, Journal of Economic Perspectives 23, 77-100.
●Calomiris, Charles, and Gary Gorton (1991), “The origins of banking panics: models, facts, and bank regulation”, in Glenn Hubbard (ed.) Financial Markets and Financial Crises, University of Chicago Press.
●Carlsson, Hans, and Eric van Damme (1993), “Global games and equilibrium selection”, Econometrica 61, 989-1018.
●Chang, Roberto, and Andres Velasco (2001), “A model of financial crises in emerging markets”, Quarterly Journal of Economics 116, 489-517.
●Chen, Qi, Itay Goldstein, and Wei Jiang (2010), “Payoff complementarities and financial fragility: evidence from mutual fund outflows”, Journal of Financial Economics 97, 239-262.
●Diamond, Douglas W, and Philip H Dybvig (1983), “Bank runs, deposit insurance, and liquidity”, Journal of Political Economy 91, 401-419.
●Flood, Robert, and Peter Garber (1984), “Collapsing exchange-rate regimes, some linear examples”, Journal of International Economics 17, 1-13.
●Gertler, Mark, and Nobuhiro Kiyotaki (2010), “Financial Intermediation and Credit Policy in Business Cycle Analysis”, in Benjamin M. Friedman and Michael Woodford (eds.) Handbook of Monetary Economics.
●Goldstein, Itay (2005), “Strategic complementarities and the twin crises”, Economic Journal 115, 368-390.
●Goldstein, Itay, and Ady Pauzner (2005), “Demand deposit contracts and the probability of bank runs”, Journal of Finance 60, 1293-1328.
●Goldstein, Itay, and Assaf Razin (2012), “Three Branches of Theories of Financial Crises”, NBER Working Paper 18670(ungated版はこちら(pdf)).
●Gorton, Gary (2010), Slapped by the Invisible Hand: The Panic of 2007, Oxford University Press.
●Gorton, Gary, and Andrew Metrick (2012), “Securitized banking and the run on repo”, Journal of Financial Economics 104, 425-451.
●Holmstrom, Bengt, and Jean Tirole (1997), “Financial intermediation, loanable funds, and the real sector”, Quarterly Journal of Economics 112, 663-691.
●Kiyotaki, Nobuhiro, and John Moore (1997), “Credit cycles”, Journal of Political Economy 105, 211-248.
●Krugman, Paul R (1979), “A model of balance-of-payments crises”, Journal of Money, Credit, and Banking 11, 311-325.
●Krugman, Paul R (1999), “Balance sheets, the transfer problem, and financial crises”, International Tax and Public Finance 6, 459-472.
●Levine, Ross (1997), “Financial development and economic growth: views and agenda”, Journal of Economic Literature 35, 688-726.
●Morris, Stephen, and Hyun S Shin (1998), “Unique equilibrium in a model of self-fulfilling currency attacks”, The American Economic Review 88, 587-597.
●Obstfeld, Maurice (1994), “The logic of currency crises(pdf)”, Cahiers Economiques et Monetaires 43, 189-213.
●Obstfeld, Maurice (1996), “Models of Currency Crises with Self-Fulfilling Features”, European Economic Review 40, 1037-1047.
●Rajan, Raghuram, and Luigi Zingales (1998), “Financial dependence and growth”, The American Economic Review 88, 559-586.
●Rampini, Adriano, and S Viswanathan (2011), “Financial intermediary capital(pdf)”, Working Paper.
●Schroth, Enrique, G Suarez, and L Taylor (2012), “Dynamic debt runs and financial fragility: evidence from the 2007 ABCP crisis(pdf)”, Working paper.
●Shin, Hyun S (2009), “Reflections on Northern Rock: the bank run that heralded the global financial crisis”, Journal of Economic Perspectives 23, 101-119.
●Stiglitz, Joseph E, and Andrew Weiss (1981), “Credit rationing in markets with imperfect information”, The American Economic Review 71, 393-410.


(欄外訳注1) 仮に投資家が自ら「長期貸出」を行った場合、緊急に資金が必要となっても即座にその貸し出しを引き揚げることができず必要な資金を調達できない可能性がある。一方で、投資家が銀行に預金を預け、銀行がその預金を基にして「長期貸出」を行う場合、投資家は間接的に長期貸出を行っていると言えるが、仮に緊急に資金が必要となった場合には預金を引き出してそれに応じればよい。

(欄外訳注2) 預金保険によって預金の一部(あるいは全額)が保護されていると、仮に預金を預けている銀行が破綻したとしても預金の一部(あるいは全額)は手元に戻ってくるため、預金者は銀行の行動にそれほど注意を払わなくなる可能性がある。預金者による監視の目が緩むと銀行は貸出先の審査にあたって手を抜く可能性がある。

(欄外訳注3) 資金が貸し借りされる市場のこと。その例としては銀行ローン市場を挙げることができるが、銀行ローン市場では銀行が資金の供給者(貸し手)であり、銀行からお金を借り入れる主体が資金の需要者(借り手)ということになる。

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