2015年2月4日水曜日

Alan S. Blinder and Jeremy Rudd 「オイルショックの経済学」(2009年1月13日)

Alan S. Blinder and Jeremy Rudd, “Oil shocks redux: Why the recent oil shock wasn’t very shocking”(VOX, January 13, 2009)

つい最近の(2002年~2008年における)原油価格の高騰はどうして1970年代のように惨憺たる結果をもたらさなかったのだろうか? その理由はいくつか考えられる。 i)先進国において省エネ化が進んだため ii)実質賃金の伸縮性が高まったため iii)経済全体に占める自動車産業のシェアが縮小したため iv)金融政策がコアCPIに重きを置いて運営されるようになったため v)原油価格が高騰した原因が世界的に原油の供給が減ったことにではなく世界経済の堅調な成長に支えられて原油の需要が増えたことにあったため

2002年の終わりから2008年の半ばにかけてアメリカ経済は大規模なオイルショックに晒されることになった。原油のドル建て価格はこの間に5倍もの上昇を見せ、一時的に1バレル=145ドルをつけるまでに高騰したのである。インフレ率の上昇も勘案した実質ベースで見てもこの間の原油価格の高騰には仰天させられる。実質ベースで測ったピーク時の原油価格は1979年~80年のいわゆる第2次オイルショックの際に記録されたそれまでの最高値を何と50%も上回ることになったのである(原油価格は2008年7月にピークをつけた後に急落し、その後は1バレル=30~50ドルの間をうろついている)。

この間における原油価格の上昇幅はかつての2度にわたる(OPEC(石油輸出国機構)が主導した)オイルショック時と比べても遜色ないわけだが、マクロ経済に及ぼした影響ということで言うとかなり大きな違いが見られるようである。1970年代から1980年代前半にかけては高い失業率と高率のインフレが共存する時期――いわゆる「スタグフレーション」――が長く続いたわけだが、標準的な教科書ではその原因は「サプライショック」(原油価格や食料価格の急騰)にあると説明されている。その一方、アメリカでは2002年以降景気の拡大が続いたが、この間における原油価格の高騰によって景気の拡大に向けた動きに横槍が入った様子はほとんど見受けられないのである(アメリカは2007年の終わり頃に景気後退入りすることになったが、その主な原因はサブプライム危機に端を発する金融危機の発生に伴って消費者や企業の信頼感が大きく落ち込んだことにあると考えられる)。また、原油価格が上昇を始めた2002年終わり以降のコアCPI(食料やエネルギーの価格を除いた消費者物価指数)は比較的安定した動きを見せており、この点でもかつての2度にわたるオイルショック時と比べて極めて対照的な結果となっている。

このような結果をどう解釈したらよいだろうか? この問題と絡んでくるのが1970年代のスタグフレーションの原因を巡る「修正主義的な」解釈である。ここのところの原油価格の高騰はマクロ経済に対してこれといった影響を及ぼしてはいないように見えるわけだが、このような事実は1970年代のスタグフレーションの原因を巡る「修正主義的な」解釈の妥当性を裏付けるものだという意見があるのだ。この「修正主義的な」解釈――この解釈の主な提唱者としてはデロング(DeLong 1997)やバースキー&キリアン(Barsky and Kilian 2002)、チェケッティその他(Cecchetti et al. 2007)の名前を挙げることができる――によると、1973年から1983年にかけてマクロ経済のパフォーマンスが惨憺たる結果に終わったそもそもの原因はオイルショック(をはじめとしたサプライショック)にではなく稚拙な金融政策にあるとされる。例えば、デロングは次のように語っている。Fedは1930年代の大恐慌の悪夢に囚われており、そのためインフレを退治するために金融引き締めに乗り出すべきところでも二の足を踏む傾向にあった。それに加えて、当時においてはフィリップス曲線は長期的に見ても右下がりであると認識されており、Fedは高めのインフレを受け入れる代わりに失業率をできるだけ低く抑えようと試みる傾向にあった。デロングによると、Fedが抱えるこのような2つの傾向がインフレの昂進を不可避とする舞台を用意することになったというのだ。バースキー&キリアンも同様の立場に立っており、1970年代から1980年代初頭にかけて高インフレと高失業が発生した原因は当時の「ストップ&ゴー」型の金融政策に求められるという。バースキー&キリアンはさらに一歩踏み込んで次のようにも主張している。アメリカをはじめとした世界各国の金融緩和が原因で一般物価のみならず原油をはじめとしたコモディティの価格も高騰することになったのだ、と。つまりは、原油価格の高騰をはじめとしたサプライショックは(スタグフレーションを引き起こした原因ではなく)政策の失敗(行き過ぎた金融緩和)に付随して生じた現象に過ぎないというのだ。

我々二人はつい最近の論文(Blinder and Rudd 2008)で1970年代のスタグフレーションの原因を巡る「通説」(「サプライショック説」)――原油価格や食料価格の急騰(それに加えて、1970年代初頭における賃金・価格統制の撤廃)こそがこの時期における高インフレと高失業を引き起こした主たる原因だとする説――の妥当性の検証を試みている。サプライショック説がはじめて唱えられたのは30年以上も前のことになるが、この間に蓄積された新たなデータや新たな理論、新たな計量経済学上の証拠に照らし合わせてみてわかったことは、「通説」の妥当性は揺るがないということである。詳しくは論文をご覧いただきたいが、(1970年代のスタグフレーションの原因を巡る)「修正主義的な」解釈についても批判的な検証を加えている。


最近になってオイルショックの影響が弱まってきているのはなぜ?

ここで我々は大きな謎に直面することになる。「通説」の妥当性は揺るがず、それゆえ1970年代から1980年代初頭にかけてマクロ経済のパフォーマンスが惨憺たる結果に終わった主たる原因はサプライショックにあるということを踏まえると、つい最近の原油価格の高騰も同じくマクロ経済に対して大きな(負の)影響を及ぼしてもおかしくはなさそうなのにどうしてそうなってはいないのだろうか? 1980年代初頭以降もオイルショック(原油価格の高騰ないしは急落)は度々発生しているが、多くの論者によって裏付けられているように――例えば、フッカー(Hooker 1996, 2002)やブランシャール&ガリ(Blanchard and Gali 2007)、ノードハウス(Nordhaus 2007)を参照されたい――、かつてに比べるとオイルショックがマクロ経済に及ぼす効果は小さくなっているようだ。オイルショックがコアCPIに及ぼす影響は時代が下るにつれて急速に弱まってきており、生産や雇用はオイルショックからほとんど何の影響も受けないようになってきているのだ。

どうしてだろうか? その理由の一つは明らかである。1973年~74年のいわゆる第一次オイルショック(「OPEC I」)と1979年~80年のいわゆる第二次オイルショック(「OPEC II」)の後にエネルギーの消費を節約する動きが広がり、そのおかげもあってアメリカをはじめとする先進国では1973年当時と比べるとかなりの程度省エネ化が進むことになった。アメリカのケースで言うと、GDPあたりのエネルギー消費量(BTU単位で測った年間のエネルギー消費量をその年の実質GDPで除したもの)は劇的なペースで減少しており、1973年当時と比べるとほぼ半減するまでになっている。GDPあたりのエネルギー消費量が半減したことでオイルショックがマクロ経済――価格(原油以外の財・サービスの価格)および数量(生産や雇用)――に及ぼす影響も同じく半減することになったと思われる。

しかしながら、フッカーによると(Hooker 2002)、オイルショックがその他の財・サービスの価格(例えばコアCPI)に及ぼす影響は時とともにほぼ無視できるところまで小さくなっており、上で触れたばかりの省エネ化という要因によってはそのうちの半分しか説明できないということだ。さらには、我々の論文では産業連関表に依拠した上でエネルギー集約度に応じて消費財を分類し、オイルショック後にそれぞれの分類に含まれる消費財の価格がどのような反応を見せたかを検証しているが、2002年~2007年の期間に関しては両者の間には正の相関は見出せなかった(訳注;エネルギー集約度の高い消費財ほど原油価格の高騰後に価格の上昇幅が大きいといった関係は見出せなかったということ)。どうやら省エネ化以外の別の要因にも目を向ける必要があるようである。

ノードハウスはつい最近の論文(Nordhaus 2007)でそのような要因の候補を3つ挙げている。まず一つ目の候補は、つい最近の原油価格の高騰はその上昇ペースが比較的穏やかであり、それゆえその効果が薄められることになったというものである。確かに2002年~2008年の期間全体の累計で考えた場合にはこの間におけるオイルショックの規模はかなり大きなものだと言えるわけだが、年率ベースでみると原油価格の上昇ペースは「OPEC I」や「OPEC II」の際と比べるとずっと穏やかなのである。2002年~2008年における原油価格の上昇幅を年率ベースで測るとGDP比でおよそ0.7%という結果になるが(ただしノードハウスの試算では2006年第2四半期までしか対象に含まれていない点に注意願いたい)、「OPEC I」や「OPEC II」の際における原油価格の上昇幅を年率ベースで測るとGDP比でおよそ2%に及んでいるのである。原油価格の上昇ペースが穏やかであればそれだけその影響も弱まることになるだろう。

二つ目の候補は特に重要である。ノードハウスはFedがどのようなルールに従って政策金利を決定しているか(いわゆる「テイラー・ルール」)を推計しており、1980年以前のFedはヘッドラインCPI(食料やエネルギーの価格を含んだ消費者物価指数)に重きを置いて金融政策を運営していたが、1980年以降になるとコアCPIに重きを置く方向に姿勢が変わっていることを見出している。バーナンキその他(Bernanke et al. 1997)によると、かつてのオイルショック時に生産が落ち込んだ理由の多くはFedがインフレを抑えるために金融引き締めに動いたためだとされているが、そのような見方が正しいと仮定するとつい最近の原油価格の高騰がどうしてそれほど大きな生産の落ち込みを伴わなかったのかについてもそれなりに納得がいくことになる。というのは、先程も触れたようにオイルショックがコアCPIに及ぼす影響は時代が下るにつれて弱まってきている(原油価格が高騰してもコアCPIはほとんど上昇しなくなっている)わけだが、その事実とFedがコアCPIに重きを置くようになったことを考え合わせるとオイルショックの発生に伴って金融政策が変更される(原油価格の高騰に伴って金融政策が引き締められる)可能性は小さくなっている(訳注;あるいは原油価格の高騰に伴って金融政策が引き締められる場合でもその程度は穏やか)と予想されるからである。

ノードハウスが挙げている三つ目の候補は1970年代に比べて実質賃金の伸縮性が高まっている可能性である(訳注:このパラグラフではノードハウスの主張がかなり圧縮されたかたちで要約されており、そのまま訳したのでは内容がわかりづらいだろうと判断してNordhaus(2007)に照らし合わせて訳者の側で若干修正を加えている)。そうなっている(つい最近になって実質賃金の伸縮性が高まってきている)理由は原油価格の高騰はあくまで一時的なものだとの見方が世間一般に広がったことにあると思われるが、その結果として原油価格が高騰しても労働者は名目賃金の上昇を求める代わりに実質賃金の下落を受け入れるようになり、新古典派的なメカニズム(相対価格の変化に促された生産要素間の代替)(訳注;財・サービスを生産するにあたって相対的に高価になった生産要素(エネルギー)の代わりに相対的に安価になった生産要素(労働)の投入を増やすということ)の働く余地が広がることになった可能性があるのだ。また、原油価格の高騰はあくまで一時的なものだとの見方が広がったことで消費者も原油の高騰による実質所得の低下はあくまで一時的なものだと見なすようになり、その結果として原油価格の高騰が実質所得の低下を通じて総需要を冷え込ませるケインジアン的なメカニズムの効果がかつてに比べると和らぐことになった可能性もある。このような一連の変化はオイルショックが雇用や生産に及ぼす影響を弱める方向に作用することだろう。

ブランシャール&ガリもつい最近の論文(Blanchard and Gali 2007)で実質賃金の伸縮性が高まっている可能性に言及しているが、それに加えて1970年代以降に中央銀行の「インフレ・ファイター」としての信頼性が高まってきていることもオイルショックが最近になってかつてほど大きな影響を持たなくなってきている理由なのではないかとの仮説も提示している。中央銀行の「インフレ・ファイター」としての信頼性が高まれば原油価格が高騰してもインフレ予想はそれほど大きくは影響されない可能性があるが(ブランシャール&ガリはそのような証拠を見出している)、原油価格の高騰にもかかわらずインフレ予想が安定しているようであればコアCPIや生産に生じる影響はそれだけ小さくなると考えられるのだ(欄外訳注1)。ただし、彼ら自身も述べていることだが、今のところはこの見解にあまり重きを置き過ぎないように慎重を期しておくのが賢明な態度だと言えるだろう(自分たちのモデルは荒削りな面を多分に持っていると述べられている)。

キリアンはつい最近の論文(Kilian 2007)で実証的な裏付けのある2つの興味深い要因について言及している。いずれも国際貿易と深い関わりがあるものだ。まず一つ目の要因は1973年以降にアメリカ国内の自動車産業で構造転換が進んだことである――おそらくはかつての2度にわたるオイルショック(「OPEC I」と「OPEC II」)がそのきっかけとなっていると思われる――。かつてはアメリカ国内では小型で燃費の良い車はほとんど製造されておらず海外からの輸入に頼るしかなかったが、現在ではアメリカの消費者の前には小型で燃費の良い国産車が豊富に取り揃えられるようになっている。アメリカ国内でも小型で燃費の良い車が大量に製造されるようになったために、原油価格が高騰しても国産車の販売はかつてほど落ち込むことはなくなったのである(ここのところSUV車が流行の兆しを見せている。SUV車の流行はこれまでの小型化・低燃費化に向けた流れに逆行するものだと言えるわけだが、アメリカ国内のみならず世界各国の自動車産業は原油価格の高騰を受けてその代償を支払わされる格好となっている)。また、1970年代に比べると自動車産業がアメリカ経済全体に占めるシェアもずっと小さくなっており、このこともオイルショックが最近になってかつてほど大きな影響を持たなくなってきている理由の一つとなっている。

キリアンが指摘している二つの目の要因は原油価格の高騰をもたらしているそもそもの原因に関わるものである。2002年~2008年において原油価格が高騰した理由は(1970年代のように)世界的に原油の供給が減少したためでも原油市場に特有なショックが発生したためでもなく、世界経済の堅調な成長に支えられて原油に対する需要が増加したためであるようだ。原油価格の高騰はその原因の如何を問わずアメリカのような原油輸入国にとっては「オイルショック」を意味することに変わりはないが、世界経済が堅調な成長を続けているおかげで輸出も増えることになり、その結果として「オイルショック」に伴う負の影響(「オイルショック」に伴う生産の落ち込み)も和らげられる格好となったのである。


結論

まとめることにしよう。「最近になってオイルショックの影響が弱まってきているのはなぜか?」という疑問に答えるために長々と探りを入れてきたわけだが、その苦労も無駄ではなかったようである。無駄ではなかったどころか、我々の手元にあるリストにはその答えとなり得る候補が数多く列挙されている。そのうちのどれか一つが群を抜いているわけではなく、いずれの候補も多かれ少なかれ妥当性を備えているように思われる。この判断が正しいとすると、スタグフレーションの原因を巡る「サプライショック説」は今日でも依然としてその妥当性を失ってはいないということになるだろう。とは言え、それはあくまでも定性的な意味であって定量的にはかつてほど重要ではなくなっている(訳注;原油価格の高騰によってコアCPIが上昇したり生産(や雇用)が落ち込む可能性はあるが、その影響の量的な大きさは限られているということ)。よほどの不運(訳注;歴史上稀に見るほど過酷なサプライショック)や政策上の不手際に見舞われない限りは、(食料やエネルギーの価格の高騰をはじめとした)サプライショックに襲われたとしても1970年代や1980年代初頭のように過酷な痛みに苦しめられる必然性は最早ないのだ。


<参考文献>

●Barsky, Robert B., and Lutz Kilian. 2002. “Do we really know that oil caused the Great Stagflation? A monetary alternative”, In NBER Macroeconomics Annual 2001, eds. Ben S. Bernanke and Kenneth Rogoff, 137-183.
●Bernanke, Ben S., Mark Gertler, and Mark Watson. 1997. “Systematic monetary policy and the effects of oil price shocks”, Brookings Papers on Economic Activity 1: 91-142.
●Blanchard, Olivier J., and Jordi Gali. 2007. “The macroeconomic effects of oil shocks: Why are the 2000s so different from the 1970s?”, NBER Working Paper no. 13368, September.
●Blinder, Alan S., and Jeremy B. Rudd. 2008. “The supply-shock explanation of the Great Stagflation revisited”, NBER Working Paper no. 14563, December.
●Cecchetti, Stephen G., Peter Hooper, Bruce C. Kasman, Kermit L. Schoenholtz, and Mark W. Watson. 2007. “Understanding the evolving inflation process(pdf)”, US Monetary Policy Forum working paper, July.
●DeLong, J. Bradford. 1997. “America’s peacetime inflation: The 1970s(pdf)”, In Reducing inflation: Motivation and strategy, eds. Christina D. Romer and David H. Romer, 247-280. Chicago: University of Chicago Press.
●Hooker, Mark A. 1996. “What happened to the oil price-macroeconomy relationship?”, Journal of Monetary Economics 38 (October): 195-213.
●Hooker, Mark A. 2002. “Are oil shocks inflationary? Asymmetric and nonlinear specifications versus changes in regime”, Journal of Money, Credit, and Banking 34 (May): 540-561.
●Kilian, Lutz. 2007. “The economic effects of energy price shocks(pdf)”, University of Michigan, October. Mimeo.
●Nordhaus, William D. 2007. “Who’s afraid of a big bad oil shock?”, Brookings Papers on Economic Activity 2: 219-240.


<欄外訳注>

(欄外訳注1) 例えば、中央銀行が2%(コアCPIの上昇率が2%)のインフレ目標を掲げており、中央銀行はその目標を達成するためにどんなことでもするに違いないと多くの人々から信じられている場合、原油価格の高騰に突然襲われたとしても予想インフレ率は2%付近で安定したままである可能性が高い。その一方で、中央銀行がインフレ目標をどれだけ達成する気があるのか疑われている場合には原油価格の高騰に応じて予想インフレ率も高まる可能性がある。予想インフレ率が高まると将来的に実質賃金が目減りすることを防ぐために労働者の間から名目賃金の引き上げを求める声が高まり、その結果としてコアCPIで測ったインフレ率も上昇する恐れがある。仮にコアCPIで測ったインフレ率が目標である2%を上回った場合は中央銀行はインフレ目標を達成するために金融引き締めに動かざるを得ず、そのため景気が低迷して生産や雇用が落ち込むという結果が待っている。つまりは、中央銀行がインフレ目標をどれだけ達成する気があるのか疑われている場合には原油価格の高騰に応じて(予想インフレ率が高ることで)コアCPIに上昇圧力がかかり、その上昇圧力を抑え込むために金融引き締めが実施されて生産の落ち込みがもたらされることになる一方で、中央銀行はインフレ目標を達成するためであれば何でもするに違いないと高く信頼されている場合は原油価格が高騰しても(予想インフレ率が安定したままであるために)コアCPIはそれほど影響を受けず、それゆえ金融引き締めに乗り出す必要もない(=生産が落ち込むこともない)ということになる。この話題については例えば以下も参照のこと。 ●Ben S. Bernanke, “The Benefits of Price Stability”(February 24, 2006)/●Olivier Blanchard and Marianna Riggi, “The oil price and the macroeconomy: What’s going on?”(VOX, December 7, 2009

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